西上尾のワイン教室 vin de châtaigne

2024年にワイン教室open予定です♪

ワイン検定ブロンズクラス フォローアップ③

皆さん、こんにちは。

ワイン検定まであと2週間となりました。受験する方はラストスパートをかけ始めたころでしょうか。テキストは薄いですが、専門用語や(やや)マイナーなブドウ品種も多く出てきて、苦戦されている方もいらっしゃるかもしれません。まだ十分に挽回できる時期なので、頑張りましょうね。

下記のURLから無料で受講できるワイン検定ブロンズクラス対策講座を用意しています。本来は私のクラスの受講者さまのみご案内する予定でしたが、ご希望の方がいらっしゃいましたらご自由にお使いください。3月12日に無料クーポンの配布を終了予定です。

https://www.udemy.com/course/wine-kentei-bronze/learn/lecture/35519216?couponCode=06AE115C9C4F7D7DD910#overview

Udemyの使い方が分からない場合はお気軽にご質問ください。

さて、今回もフォローアップメール3回目からの転載記事になります。

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■ワインの作り方(スティルワイン)

赤ワインと白ワインの作り方はほぼ一緒です。ただ、「圧搾」「主発酵・醸し」の順番が入れ替わっているところに注意です。これらの工程が何を意味しているのか理解すれば、覚えるのは簡単です。

まずブドウを収穫し、良いブドウを選びます。収穫の時期、覚えていますか?

答えは9~10月です。品種によってもっと早いものもありますが、ワイン検定的にはこの時期だと覚えておいてください。

収穫したブドウには実の部分と固い茎の部分があります。ワインの醸造で必要なのは実の部分だけなので、茎の部分を取り除く除梗という作業を行います。そして、実だけになったブドウを潰して皮とタネと果肉のジュースを造ります。これを破砕といいます。

赤ワインが赤いのは、ブドウの皮から色素が出るからです。また、渋味はタネから抽出します。なので、皮とタネを活用するために、破砕した後に「主発酵・醸し」の工程に入ります。十分に赤みと渋味を抽出した後に「圧搾」という絞る作業を行います。ここでタネと皮、ジュースの部分を分離させ、ジュースのみ発酵させる過程に入ります。

一方、白ワインは皮とタネを使いません。破砕したあとすぐに絞ってタネと皮、ジュースを分離させ、ジュースのみ発酵させます。

この後は赤も白も同じです。マロラクティック発酵という、ワインに含まれるリンゴ酸を乳酸に変える作業を行い、樽・タンク育成をして品質を安定化させます。このタイミングではもう皮やタネは入っていないのですが、ジュースは余分な成分が残っており、濁っています。そのため、濁りを除去する「清澄・濾過」という作業を行います。これを行わないワインは「にごりワイン」として売られることもあります。そして瓶詰めを行い、瓶熟成をして適度なタイミングで出荷となります。

 

■ワインの作り方(ロゼワイン

スティルワインの作り方を覚えてしまえば、ロゼワインも簡単です。使用するブドウは黒ブドウで、3つの作り方がある、と覚えましょう。収穫、除梗、破砕を行った後に皮とタネを残して赤ワインのように発酵させるのが「セニエ法。比較的濃いめのロゼ色になります。一方、先に圧搾をして発酵させる白ワイン方式が「直接圧搾法です。先に圧搾をするから名前に圧搾が入っている、と覚えると楽ですね。後はあまりメジャーではないですが、白ブドウと黒ブドウを混合して発酵させる「混醸法というものもあります。

 

■スパークリングワインの作り方

スパークリングワインの泡は二次発酵によって造られます。発酵が終わったスティルワインに酵母と糖分を加えるのですが、それを瓶内で行うか、大きなタンクで行うか、で味わいが変わってきます。

メジャーなのは瓶内で行う「トラディショナル方式」です。これは1本1本作るので手間がかかり、価格が高くなりやすいです。フランスのシャンパーニュ、イタリアのフランチャコルタ、スペインのカバが有名です。酵母と糖分を瓶に詰めて栓をしたあと、ボトルを水平にして暗くて涼しい場所に保管します。糖分がアルコールと二酸化炭素に分解され、酵母は役目を終えます。役目を終えた酵母は澱になり、その澱を取り除くため動瓶を行います。

水平に保管していた瓶を、毎日少しずつ動かして垂直状態にして、澱を瓶口に集めます。そして、液体窒素などのマイナスの液体に瓶口を漬けて澱を凍らせます。そうすると、瓶口を上にしても澱が沈みません。そして瓶に少し衝撃を加え、ガス圧で澱を飛ばします。澱が抜けた分、容量が減ってしまうのでリキュールを添加して、また栓をします。これで完了です。

一方、大きなタンクで二次発酵を行うものは「タンク内発酵」または「シャルマ方式」と呼ばれます。こちらはトラディショナル方式と比べると複雑味が少し下がりますがフレッシュでフルーティーな仕上がりになることが多いです。低コストなので、日常的にスパークリングを飲みたい時にはうってつけですね。

 

■ワインの楽しみ方(P.37)

とても実用的な知識なので、覚えるとすぐに活用できます。まずはワインのボディについて。「ライトボディ」「ミディアムボディ」「フルボディ」の3つにわけることができます。だけどこの分け方、結構あいまいです。明確な基準があるわけではなくて、生産者や販売者が独自に決めています。ただ、ある程度の推測に役立ちます。

ライトボディはその名の通り、軽い飲み口のものです。タンニン、アルコール度数が弱く、スッキリとしています。逆にフルボディはタンニンが強く、アルコール度数も高めで濃厚な味わいが特徴です。ミディアムボディは中間です。これからワインを飲み始める場合は、まずはライトボディから順に試していくのをお勧めします。

ワインの温度についてです。温度を下げるとフレッシュ感、果実感が高まり、よりドライな印象になります。ただし、苦味、渋味も強く感じられるようになります。これが赤ワインを冷やさない理由ですね。逆に温度を上げると、より香りが立ちやすくなり、熟成感や複雑性が高まります。酸味もまろやかになり、苦味、渋味が適度になります。温度を上げるといっても、基本的に室温より高くすることはないのでご注意ください。(クリスマスシーズンに飲むホットワインは例外です。)

ボディの区分はあいまいだとお伝えしましたが、温度帯は目安があります。

5~7度の「よく冷やす」、7~13度の「冷やす」、13~16度の「ワインセラーの温度」、16~20度の「室温」です。個人的には甘口のワインは室温が美味しいと思います。皆さんも推奨の温度帯にご意見あるかと思いますが、ソムリエ協会推奨の「目安」としてとらえておきましょう。