西上尾のワイン教室 vin de châtaigne

2024年にワイン教室open予定です♪

『ココ・ファーム・ワイナリーの歴史を紐解く』セミナーに出席してきました②

ウェルカムドリンクで乾杯し、こころみ学園、ココファームワイナリーの歴史についてお話を聞いた後は醸造担当者によるワイン造りのお話を聞くことができました。

ココファームワイナリーがある足利市関東ローム層に位置し、粘土層なので土地が柔らかく、ブドウが根を伸ばしやすいそうです。様々な品種を実験的に植えているそうで、白だとリースリング・リオン、プティマンサン、赤だとマスカットベーリーA、タナ、ノートン、小公子などがあるそうです。タナといえば先日のウルグアイワイナリーのボデガ・ガルソンさんを思い出します。暑い国の品種というイメージですが、足利でも植えられているとは。ちなみに、足利市は夏は暑くて雨が多いそう。これまでにいろんな品種を植えてきて、その土地に根付いたものを残してきたそうなので、きっとタナの栽培に向いているのでしょう。マスカットベーリーAは他のワイナリーさんより遅めの収穫をしているので、フォクシーフレーバーというこの品種特有のクセを抑えることに成功しているそうです。興味深いですね。

白のプティ・マンサンを日本で最初に植えたのはココファームとのこと。糖度があがりやすい品種で、本場フランスでは甘口ワインにするそうです。日本ではあまり糖度が上がらず、酸味も強く仕上がるので、フランスの人が日本のプティマンサンを飲んで驚いた模様。ノートンアメリカ原産の、ややマイナーなブドウです。真っ先にウイルス対策ソフトを連想しました。

ココファームワイナリーは年間20万本を生産しており、そのうち1万本が自社畑のブドウだそうです。あとは契約農家さんから購入しており、北海道の余市と山形の上山がメインで、あとは長野、山梨、埼玉のブドウを使用しています。埼玉といえば秩父市にもワイナリーがあるので、きっとあの辺りでいいブドウが採れるのでしょう。

さて、そんなブドウたちがワイナリーに搬入されると醸されるわけですが、なんと天然酵母を使って発酵しているそうです。天然なので予想外のことが起きるのですが、その分味わいに複雑味が出るのでワインって面白いですね。「野生酵母こころみ学園の生徒と似ている。決してエリートではないが、様々な個性があり、奥深さやひたむきさが共通している」というお話にも大変興味を惹かれました。

次は飲んだワインについて③でお話します。