西上尾のワイン教室 vin de châtaigne

2024年にワイン教室open予定です♪

『ココ・ファーム・ワイナリーの歴史を紐解く』セミナーに出席してきました③

ここからはセミナーで飲んだワインの紹介です。

ウェルカムドリンクの後に6本のワインが提供されました。白3種、オレンジ1種、赤2種です。並べることによって色の違いが分かりやすくなりますね。

まずは一番左の「2015 北ののぼ」です。写真からは分かりにくいですが、スパークリングワインです。ピノノワールシャルドネピノムニエの3種をブレンドしてシャンパンと同じ方法で作っています。ブドウは北海道の余市市で栽培されたものを使っていて、日本スパークリングでありながら高品質シャンパーニュを連想させる繊細で複雑な味わいです。ちなみに「のぼ」というのは、こころみ学園とココファームワイナリー創立者の川田昇さんのあだ名だそう。「北の」は北海道のブドウを使っているからだそうで、こうしたエピソードを聞けるのは生産者セミナーならではだと思いました。

二番目のワインは「2020 風のエチュード」。シャルドネ74%、プティ・マンサン19%、ソーヴィニヨン・ブラン7%の比率でブレンドされた、コクあり白です。これがとてもおいしくて、帰りに買って帰ろうかと悩んだほど。荷物が重かったので断念しましたが、とても2,700円とは思えない味わいです。だし巻き卵や切干大根、つぶ貝の刺身と合うと紹介されていましたが、たぶんファミチキやグラタン、クリームパスタともとっても合う気がします。やや濁って見えるのは無濾過だから。旨味が満ちている1本でした。

三番目は「2020 プティ・マンサン」。こころみ学園で収穫したブドウを100%使用しています。南国フルーツ系の香り、バターやナッツを連想させる樽香がなんともゴージャスな1本です。澱引き後は清澄していないため、風のエチュード同様にやや濁りが見られます。普段は澄んだワインを多く飲んでいるので、なかなか新鮮な体験です。

四番目のオレンジワインは「2019 甲州F.O.S」です。収穫後すぐにプレスした甲州ジュース、皮とタネとともに1週間醸したもの、3か月醸したものの3種類をブレンドして作ったこだわりの1本。オレンジワインといえば苦味があるものが多いですが、これは気にならないです。名前の「F.O.S」はFermented on Skins(果皮の上で発酵)の略で、まさに名は体を表していますね。甲州といえば繊細で香りも弱めのものが多く、余韻も短いものが多いのですが、このワインは甲州の新しい可能性を広げてくれる1本になるかもしれません。

さて、ここからが赤ワイン。まずは「2020 風のルージュ」から。これはココファームさんのアイコンワインとのこと。ツヴァイゲルト、ピノノワール、レゲントというブドウをブレンドしています。すべて余市のブドウです。ツヴァイゲルトは初めて飲む品種でした。カベルネソーヴィニヨンとメルローを足して割ったような、赤ワイン初心者でも親しみやすい1本です。合わせるお料理は前菜からメインまで幅広く、使い勝手がよさそうな印象です。

最後に飲むのは「MV 協奏曲R」。足利産のノートン、タナ、プティ・ヴェルドーを手摘みし、マセラシオンカルボニックというボジョレーヌーボーと同じ醸造方法で作られています。そのせいか、使っている品種はタンニンがでやすいものですが、見た目ほど重くはない飲み口です。余韻にほんのりシソや梅のような風味が残り、ブルゴーニュピノノワールを連想させる不思議な1本でした。

最後に空き瓶を撮影。どれもこだわりが感じられて、美味しかったです。

いつかココファームワイナリーオンリーのワイン会を開きたいな、と思いました。